保証人と連帯保証人の違い

投稿者: | 2017年6月30日

保証人と連帯保証人の違い

賃貸物件に入居するときなど、保証人を求められることがあります。ここでは保証人の種類として単なる保証人と、連帯保証人という2種類が挙げられます。契約するにあたって、その保証人と連帯保証人の違いを抑えておきましょう。

金銭の貸借でもそうですが、不動産における保証人と連帯保証人でも、大きな違いがあります。連帯保証人は、債務を債務者に代わって支払う義務があります。
たとえば、入居者が家賃を支払ってくれないという申し出があった場合、保証人であれば入居者に支払いを求めることもできますが、連帯保証人の場合は、入居者に代わって支払いをしなければなりません。

仮に、入居者に財産がある場合は家賃を払えない時は差し押さえることも可能です。
ですが、保証人でしたら差し押さえを要求して自分が支払わないようにすることもできますが、連帯保証人でしたらそういうわけにはいかず、自分が払わなければいけません。

保証人が何人かいる場合、債務額を頭割りすることもできますが、連帯保証人は一人一人が債務者に全額債務を支払う義務があります。
最近では個人の連帯保証が厳しすぎるのではないかという見方のもと法改正も考えられていますが、どちらにせよ連帯保証人には借主と同じような重い責任があります。

連帯保証人になれる人となれる人がいない場合

そのため、連帯保証人になる際には、慎重に判断することが必要になります。連帯保証人は債務を弁済できる能力があるかどうかということが問われます。
そのため、高齢な親の収入がないといった理由で断られることもあります。また、新たに家を借りよう、買おうとしている人にとっては、連帯保証人を見つけることも容易ではありません。

そのような時には、保証人にかわって「家賃保証会社」を使用するという方法もあります。
これは、有料の保証料や更新料を支払うことで、万が一の時に家賃を肩代わりして支払ってくれることです。
もちろん、家賃保証会社に債務を弁済する義務は負いますが、連帯保証人を頼めない場合は、利用を考えてみるのも一つの方法です。

連帯保証人は保証人とは違い、債務者と同じ責任を負いますので、安易に連帯保証人をお願いすることがあってはなりません。と同時に、連帯保証人になってほしいと言われた場合も、安易に引き受けるのではなく、その人の債務の内容、返済状況など総合的に判断したうえで連帯保証人になるようにしましょう。
安易に連帯保証人になったばかりに自分も破産する人も少なくないからです。